普通のかぜも新型コロナウイルスも、症状が出て最初の数日は区別がつきません。症状が出てすぐに受診しても、新型コロナウイルス感染症と診断することも、違うと診断することも困難です。仮に早く診断できたとしても、肺炎になったり重くなるのを防ぐ治療薬などもありません。また、新型コロナウイルス感染症の大半はかぜのような軽い症状のまま自然に治ってしまいます。一方で症状があるときに外出したり受診したりすると、外出先や待合室で感染を広める恐れがあります。
そのため、かぜのような症状がでても、最初の数日間は受診せず、仕事や学校を休んで外出を避け、自宅療養してください。
自宅療養の期間は、一般の方は4日間、ご高齢の方、持病がある方、妊娠中の女性は2日間です。自宅療養中は1日2回(朝・夕)体温を測り、手帳やノートに体温と測った時間を記録してください。
自宅療養に不安があるときは、診療時間内に当院にご連絡いただき指示を仰いでください。
自宅療養を行うと、新型コロナウイルス感染症ではないその他のかぜであれば、通常3-4日で自然に治ってきます。もし4日以上かぜの症状(発熱、咳、のどの痛みなど)が続いた場合、または4日未満でも呼吸が苦しくなるなど悪化する傾向があれば、新型コロナウイルス感染症を疑う必要があります。
さらに、ご高齢の方、持病のある方、妊娠中の女性は、新型コロナウイルス感染症が悪化しやすくなります。それらの方々は、かぜの症状が2日以上続いた時点で、新型コロナウイルス感染症に注意する必要があります。
一般の方は4日以上、高齢者、持病のある方、妊娠中の女性は2日以上、かぜの症状が続いた場合に、「新型コロナウイルス感染症 県民サポートセンター」に電話で相談してください。待合室で他の患者さんにうつさないようにするため、連絡なしで直接医療機関に受診することは避けてください。
「新型コロナウイルス感染症県民サポートセンター」に電話相談すると、担当者から症状の経過や持病の有無などを質問されます。その上で担当者が、受診が必要かどうか判断し、受診する場合は専門病院とかかりつけ医療機関のどちらがふさわしいかを判断します。担当者の判断と指示にしたがって行動してください。
受診する場合は、たとえ咳やくしゃみがなくても必ずマスクをつけてください。また、担当者から指示された医療機関以外には決して受診しないでください。